昔、学生の頃に読んだ、太宰治の「晩年」の一部を今も覚えている。
とても印象に残っていて、今でも時々思い出す。
『死のうと思っていた。 今年の正月、よそから着物一反もらった。 お年玉としてである。着物の布地は麻であった。 鼠色の細かい縞目が織り込まれていた。これは夏に着る着物であろう。 夏まで生きていようと思った。【葉】』
実際私には、死ぬ勇気はないけれど、、、「夏まで生きていようと思った。」と言う、この心情の変化は、とってもよく分かる。
一見、この些細なことだと思われるプレゼント一つにも人の心は動くものだと思う。
ちょっとしたことで、人は、救われることもあれば、また逆に、ちょっとしたことで、人は、ダメになることもある。
こんな場面をも作り出すプレゼントの重要さ。
私は、大いにありえることだと思う。
物のプレゼントは、とても大事!
そして、言葉のプレゼントはもっと大事!
だから、私は、大切な人にプレゼントを贈りたいと思う。